03 3月 2012

【書評】 闘牛士漫画「Golondrina」

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【書評】 闘牛漫画「ゴロンドリーナ」

最近には珍しく漫画の衝動買いをしてしまった。元BL作家の描いたレズビアンが主人公の闘牛士漫画「Golondrina」。スペイン好きの自分としては何かもうたまらんぜよ。色々と。

【公式サイトより抜粋】

同性の恋人・マリアから裏切られて自ら死を選ぼうとしていた少女・チカ。しかし、彼女を轢きかけた男・アントニオによって保護された。翌朝、チカがアントニオに保護した理由を尋ねると「男だったら、闘牛士にでもするつもりだった」と冗談とも本気ともつかない返答が。しかし、チカはその言葉を真に受けて「闘牛士になる。そしてマリアの目前で死ぬ」と宣言。己の言葉通り、数少ない女性闘牛士になるべく苦難の道を歩み始めたチカだが…?

「闘牛士になって、闘牛場で死ぬ。」

設定がまず面白い。
知る限り「闘牛」漫画は存在しても「闘牛士」漫画は初めてだと思う。しかも、内容はスポコン的なノリではなく「自分を振った彼女の目の前で牛に殺されてやる」と、女主人公の極めて刹那的な目的から物語は始まる。

主人公の動機が動機なだけに油断すると場面の至る所で負の情念が渦巻いてるのだが、カラッとした空気のスペイン片田舎を舞台に話が進むのでチグハグ感が何とも言えず面白い。周囲の人間も、主人公の師匠は色々背負ってるし、主人公の相棒の男は気苦労の多いゲイと何かと一筋縄ではいかない。しかし、そんな人間の感情を上手に表現できるのは女性の(元BL)漫画家の技かなと思う。後、単純に絵が綺麗なのが気に入った理由の一つ。

まだ一巻なので、話がどう広がるのかは分からないが少なくともスポーツ漫画のノリには絶対ならないと思う。つまり「あ、あれは伝説の闘牛士の技!」みたいな事にはならないだろうし、なって欲しくない。予想としてはこれから「牛を殺す闘牛とは何なのか?自分が死にたい理由は何なのか?」みたいな内面の描写がどんどん増えて行くのではないかと思う。個人的にはもっとスペインの片田舎の描写を掘り下げて欲しいのだが主人公達がスペイン人と言う設定なのでそれは無理か。説明する必然性が無いし。

簡単スペイン語講座

主人公の名前:チカのスペルは多分「Chica」。日本語にすると「少女」。多分色々と引っ掛けたり、日本人に親しみやすい名前で命名したと思うんだけど渾名だよな?本名だったら英語で娘の名前に「Girl」と付けるのと同じくらい不自然。ちなみにタイトルの「Golondrina」は「ツバメ」の意味。これも日本語の「ツバメ」の意味を色々遊んでるのかな?男女の情念・妄執・生死が色々絡んできそうだから。考えすぎか。

作者の公式サイト 「.est」

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管理人