東方Projectのアリスが持っている『グリモワール・オブ・アリス』(通称:グリモワ)
数年前にアリスの衣装制作時に『1品物』を制作したのですが、昨年 量産化に成功しました。
量産化が成功したという事は、それだけ手順が簡単になったという事です。
と言うわけで、これから数回に渡って
2020年度版 グリモワの作り方を連載していきます!
各パーツと材料
- グリモワの本体部分
- MDF(木材)
- グリモワの装丁部分
- 合皮(フェイクレザー)
- スタンピングリーフ(金箔押し)
- ブックバンド部分
- ブックバンド装飾
- 赤テープ紐
- 金具とカシメ各種
上記が、大雑把なパーツと材料になります
各パートで細かく説明していくので、今は「こんなもんか」でOKです
使用したデータ類はThingverseにupしていますのでどうぞ
グリモワの本体部分
結論から先に言いますと本体部分は木の箱です
MDF(木粉集積板)を箱になる様カットしてボンドで組み上げた物になります
MDFの購入とレーザー加工
実はMDF(木粉集積版)はダイソー等でも買えるポピュラーな素材です
しかし、ダイソーのMDFは質が良くないのでお薦めできません
私が利用しているのは木材ネット通販の「ざいいち」さんです
材木,木材,木工用材,木工素材,日曜大工,DIYなど、ざいいちは木工素材専門の材木屋です。…
こちらで扱っているMDF板:(幅)300mm x(長さ)450mm x (厚み)2.5mm がちょうどグリモワール1冊分に相当します
首尾よくMDFを購入したら続いてレーザーカットです
しかし、これを家で気楽にできる人はまず居ません
そこで近くのFABラボ(モノづくり工房)等で機材レンタルをしましょう
fabなびは日本全国のファブ施設を紹介するコーナーです。ファブ施設(ファブスペース/メイカースペース)とはアナログ・デジ…
意外に多くの場所で借りられますので思い切ってやってみる事をお薦めします
また、これらの施設には必ずスタッフがいるので分からない事も親切に教えてくれます
レーザーカットのデータは一般的にAdobe Illustrator(イラストレーター)のaiデータです
Thingverseでupしている「book_body.ai」がそれにあたります
このaiデータをUSB等に入れてズバッとやってきましょう
カットしたら後はシンプルに箱に組み上げればOKです(不明点はTwitter @Dai_Herreria まで)
装丁:本の背の凸凹
昔の洋書は「本の背」の部分が凸凹しています。
それを表現するやり方は幾つかありますが私は3Dプリンターでその部位を制作しています
Thingverseでupしている「book_back.stl」がそれにあたります
ちなみに3Dプリンターも上記のFABラボ(モノづくり工房)等で機材レンタルできる事が多いので、こちらのSTLファイル(3Dデータ)もUSB等に入れてズバッとやってきましょう!
大丈夫!意外と何とかなります!
出力した物を接着剤で背の部分に張り付ければ、本体部分は完成です
家で簡単にやるには?
ここまで来て「できるわけがない!」と言う方が大半でしょう
大丈夫、上記の方法はあくまで『量産化を前提とした手法』です
『1冊作れば良い』のであれば考え方と手法は全く変わってきます
つまり、適当な洋書を1冊買いましょう
古本屋や、骨董市でそれっぽい洋書を探してきましょう
お薦めは、背中の凸凹がハッキリ出ているものです
グリモワの本体部分はそれで充分です。簡単でしょ?
とまあ、このように『量産型手法』と『一般家庭でもできる手法』両方のやり方で掲載していきたいと思います
次回は「グリモワの装丁」です。お楽しみに!